信仰の行跡どおり

12,812 回視聴

与えられた人生の時間がすべて終わった後、自分の人生に対して苛酷な評価が予想されるならば、今まで固守した人生の方式と態度を変えることができるだろうか。

化学者だったアルフレッド・ノーベルはダイナマイトを発明し、世界的な注目を集めた。ダイナマイトが鉱山・水路・トンネル掘削と、鉄道・道路建設などに使われ完工速度が画期的に速くなったためである。しかし、好評はそこまでだった。破壊力の大きいダイナマイトが戦争兵器として使われ、ノーベルに対する世論は一気に冷淡になった。無慈悲な人命殺傷が行われるほど、莫大な富を蓄積したノーベルに連日猛非難が殺到した

そんなある日、ノーベルは新聞で健全と生きている自分が死んだという記事を見た。兄のルートヴィヒ・ノーベルの死を誤認した報道だった。誤報よりも衝撃的だったのは記事の内容だった。一生をかけて成し就げた行跡と貢献に対してはたった一行の言及もなく「死の商人が死んだ。彼は多くの人を早く殺す方法を探し当てお金を稼いだ」という悪評一色だった。

それから8年後、ノーベルはこの世を去る前に、自分の莫大な財産を5つの各部門で人類の発展に最も大きく貢献した人々に賞金として与えるべきだという遺言を残した。この決定は、「死の商人」という非難の内に、末長く閉じ込められそうになったノーベル自身を救った。彼の寄付金で制定されたノーベル賞は、1901年以降現在まで120年余りの間、文学、化学、物理学、平和などの分野で最も卓越した功労を立てた人または団体に授与された。その度に「ノーベル」の名前は人類のために一歩進んだ成果を生み出した人々を称える授賞者として挙げられる。

聖書は、誰もが肉体が死んだ後は、自分の行いに従って神様の玉座の前で裁きを受けると教えています(黙20:12)。この時、高い評価を受けたければ、信仰の行跡を常に点検しなければならない。神様は御自身の掟を心と力を尽くして守り、世界福音の完成に一助した人々がとこしえに星のように輝く栄光を享受するとおっしゃった(ダニ12:3)。正解をすべて見せてくださったわけだ。

ペトロがキリストを三回否認したことで激しく自責して挫折して福音の旅を止めたとすれば、「イエス様を否認した卑怯な使徒」という批判を避けることができただろうか。むしろその過ちによる罪悪感を抱いて教会と聖徒を献身的に世話したので「初代教会を力強く導いて行った強い信仰を持った使徒」として尊敬されている。

神様に善良な評価を受けたいという願いに合わせて、信仰の軌道を走行しよう。少しでも曲がれば離脱しないように直ちに正そう。今からでも遅くない。昨日怠けていたのなら今日からは勤勉に、朝は冷めていても昼間は冷気をさっと取り払おう。よくやったと神様に褒めていただくその瞬間を心に描きながら、今日許された祝福の扉を開こう。