
幼いゾウが蝶を追いかけて遊んでいるうちに、偶然幼いキリンたちが遊んでいる所にまぎれこんでいきました。ゾウを初めて見たキリンたちが、それぞれ一言ずつ言いました。
「みんな、あの子ちょっと見て」「あれっ!鼻がすっごく長い!」「ククッ、変な顔!」
からかわれた幼いゾウは、泣きながら家に帰って来ました。驚いたお母さんゾウが、何があったのと聞きました。幼いゾウが一部始終を話すと、お母さんゾウが言いました。
「キリンがからかったからって、お前は何も変わらないでしょ?そうやってからかう方が間違ってるんであって、お前に問題があるわけじゃないのよ」
次の日、ゾウをからかった幼いキリンのうちの一頭が道に迷って、ゾウの群れがいる場所にまぎれこみました。キリンを初めて見るゾウの子供たちが、それぞれ一言ずつ言いました。
「わあ、変な顔ー」「首がとっても長くて、気持ち悪い」「体の模様も変だよねー」
すると、キリンにからかわれたゾウの子が言いました。
「キリンに問題があるわけじゃない。ボクたちだって、キリンから見れば変に見えるはずさ。だけど、からかったりするのは間違ってるよ!」