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弟が幼い頃「卵料理を作ってみたい」と言いました。母はそんな弟のために、私たちにあるお願いをしました。
「弟の料理がいくらまずくても、食べてあげて!」
弟が初めて作った卵料理は、少し半生でした。誰も弟の料理に手をつけずにいると、弟がやって来て尋ねました。
「どう、うまくできてる?」
「もちろんよ、ん~~ほんとに美味しいわね!」
母は弟を誉めると、私たちに“早く食べなさい”と目で合図を送りました。私たちはしかたなく卵料理を口に入れました。
弟は、もう一度挑戦しました。母は、卵に火が通っているかどうかの見分け方をやさしく教えてあげました。新たな情報に自信がついた弟は、今回は卵に火を通しすぎてしまいました。弟は、自分が作った料理に満足して味見をすると、私たちの分もテーブルにのせました。私たちは緊張しました。
「どうか、これも食べろって言わないでっ!」
私たちは、切実なまなざしで母を見つめました。母は「少しだけ食べて、すぐ捨てなさい」と言い、私たちは母の言うとおりにした後、残りをゴミ箱の奥底に入れました。弟が見て、ガッカリしないように。
こうして母は、弟が料理に対する意欲を失わず、自信が持てるようにと沢山の配慮をしました。その度に私たちは母の言うとおりにし、母の気配りのおかげで私たち家族はよりいっそう仲が良くなりました。性格や個性はそれぞれ違っていても、お互いのためなら何でもできる、強い愛の接着剤で結ばれている私たちは、家族です!