金継ぎ技法

2,193 回視聴

陶磁器は衝撃に弱く、割れやすいです。粉々に砕けた陶磁器はもう役に立たなくなってしまいがちです。しかし、壊れたおかげで、より大きな価値を持つことがあります。それは、金継ぎ技法で生まれ変わる陶磁器です。

「金継ぎ」とは、日本語で「金」を意味する「金」と「つなぎ」を意味する「継ぎ」を合わせた言葉です。亀裂が生じたり、複数の欠片で破損した陶磁器の間を金粉や木疹(木から分泌する粘度の高い液体)などを利用して接着する技法を言います。15世紀、日本のある将軍が愛用していた茶碗を壊すと、彼の司令官が中国に修理に送ったのですが、戻ってきた杯が鉄製で埋め合わせた格好悪い姿だったので、最も貴重な材料である金で見事に仕上げたことから由来したといいます。金継ぎ技法で復元された陶磁器は、職人の細心な真心が加わった上、破損の跡が金色に輝く美的要素まで加味され、芸術品として認められたりします。

私たちの心も時には割れて粉々になるような試練を経験します。しかし、よく整えれば試練はただ苦痛の傷跡ではなく、心をより一層堅固で美しくする貴重な跡になります。まるで傷が輝く栄光に昇華された陶磁器のようにです。