ストックデール・パラドックス

5,933 回視聴

1965年、米軍将校ジェームズ·ストックデールはベトナム戦争に参戦し、捕虜収容所に閉じ込められました。厳しい拷問と苦難を強靭な意志で耐え抜いた彼は、8年後、祖国に生きて帰りました。拷問の後遺症で足を引きずってはいるものの、比較的健康な彼に多くの人が生還の秘訣を尋ねました。ストックデールはこう答えました。

「すぐに解放されると楽観視してばかりいた人々は喪失感の中で困難に耐えられず死んでいきました。いつかは解放されるという固い希望を抱くものの、現実をありのまま受け入れ、備えた結果、最後まで生き残ることができました」

ここで「ストックデールパラドックス(Stockdale Paradox)」という用語が生まれました。現実をありのままに受け入れる一方、これからうまくいくという固い信念で困難を乗り越える「合理的な楽観主義」を意味します。

未来を希望を持って見つめると、力と勇気が湧いてきます。現実を冷静に見つめれば、自分が置かれた状況でしなければならないこと、できることが何かを知ることができます。楽観的なことと合理的なことが一見矛盾しているように見えますが、どちらも疎かにすることはできません。これからの未来は、今日どんな態度でどんな行動をしたかが蓄積されて現れる結果だからです。