
ダニエルはネブカドネツァル王の命令を受けて、彼の前に立つ。王が見た夢を解釈するためだ。
「ベルテシャツァル1、お前はどんな秘密でも解き明かせると聞いている。前のように、私が夢で見たことを解釈してほしい。大地の真ん中に一本の木があり、その木が成長してたくましくなり、天に届くほどの高さになった。葉は美しく茂り、鳥は枝に巣を作り、人々は来て実を食べた。すると、天から降りてきた聖なる見張りの天使が大声で呼ばわり、木は切り倒され、枝は切り落とされ、獣たちは去っていった。切り株だけがかろうじて残り、獣の心を受けて七つの時を過ごすのだが、この夢は何を意味するのか?」
1.ベルテシャツァル:ダニエルのバビロン式の名前
王の夢を聞いて驚いたダニエルは思い悩み、なかなか口を開けなかった。
「一体どんな夢だというのか。早く言うがよい。」
ダニエルは苦悩の心で王の夢を解く。
「王よ、その木は王を指し示すものであり、王の勢力がますます大きくなり、天に届き、地の果てまで及ぶことを意味しています。しかし王は野の獣のような心を受け入れ、牛のように草を食べて七年を過ごすことになるでしょう。王がいと高き神こそが人間の王国を支配し、そのみ旨のままにそれをだれにでも与えられるのだということを悟った後、王国はあなたに返されるでしょう。それゆえ、王よ、どうぞわたしの忠告をお受けになり、罪を悔いて施しを行い、悪を改めて貧しい人に恵みをお与えになってください。そうすれば、引き続き繁栄されるでしょう。」
一年後、王の夢は現実となってそのまま起こる。
バビロンの宮殿を歩いていたネブカドネツァル王が自らの業績に酔いしれ、こう言った。「なんとバビロンは偉大ではないか。これこそ、このわたしが都として建て、わたしの権力の偉大さ、わたしの威光の尊さを示すものだ。」と言った瞬間、天から声が聞こえた。
「ネブカドネツァル王よ、お前に告げる。王国はお前を離れた。お前は人間の社会から追放されて、野の獣と共に住み、牛のように草を食らい、七つの時を過ごすのだ。そうしてお前はついに、いと高き神こそが人間の王国を支配する者で、神は御旨のままにそれをだれにでも与えるのだということを悟るであろう。」
言葉が終わるや否や、ネブカドネツァル王にこのすべてのことが起こる。
預言どおり、七年が過ぎ、ネブカドネツァルが天を仰ぎ神様に栄光を帰すと、理性と栄光と輝きが彼に戻ってくる。再び王国に復帰し、さらに威光を増したネブカドネツァルが神様を賛美する。
「その御業はまこと、その道は正しく、驕る者を倒される。」
人には、大きくも小さくも、この世が自分を認めてくれることを望む気持ちがある。その心を制御できず、自分の功績や業績を誇示し、傲慢にふるまう者は、正しくまことであられる神様によって必ず倒される。
世界を治める方は神様である。この地の富と名誉、能力と権威は、神様がその御心に従って誰にでも与えることができる。これを忘れた瞬間、傲慢な心が顔を上げて出てくる隙間を探す。今まで努力して積み上げてきた天の祝福を一気に崩すために。