
米ナショナルジオグラフィック研究員のダン・ビュートナーは、約10年間にわたって世界各地を巡りながら、長寿の秘訣について研究しました。がんや認知症の発症率が低く、暮らしの質も高い長寿村を“ブルーゾーン”と称した彼は、ギリシャのイカリア島、イタリアのサルデーニャ島、コスタリカのニコヤ半島など、各地のブルーゾーンにいくつかの共通点があることを発見しました。
それはまさに、どこに行くにもさほど遠くなく、なるべく歩いて行くことで自然に運動できる環境と、生活そのものに満足しながらのんびりと暮らすマインドでした。脂っこい食べ物をたくさん食べるより、野菜中心のシンプルな献立を楽しむ点も共通していました。
何よりも目立った特徴として、高齢の住民はほとんどの人が家畜の世話をしたり小さな食堂を営むなど、何らかの形で働き続けながら人生の目標を忘れないという点でした。さらに、家族や友人とも多くの時間を一緒に過ごしていました。
年齢に関係なく、若々しく健康的な人生、いつも幸せな人生の秘訣。それは、さほど大げさなものではありません。自分がすべきことが何かを知り、愛する人々と毎日を楽しく過ごすこと。それで十分です。