天の計算法

韓国 高陽 / ユン・ウンジュ

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軍隊から除隊した息子が服務中に貯めた積立金のために一緒に銀行を訪問しました。順番を待ちながら息子と話をしていてふと思い出したことがありました。15年ほど経ちましたが、私の心に大切にしまっている大切な思い出です。

息子が7、8歳くらいの時でした。その時も一緒に銀行に立ち寄りましたが、人が多くてしばらく待った末に私の番が回ってきました。息子はすでに長い時間待っていて退屈だとせがんでいました。私が職員と相談する間、おとなしく待ってくれるか心配でした。案の定、早くも息子はあちこちうろつきながら興味の種を探していました。

用事が終わって振り向くと、予想外にじっと座って読書中の息子が見えました。息子が読んでいるのは、ほかならぬ銀行商品紹介のパンフレットでした。雑誌や普通の本を横に置いて商品紹介のパンフレットを見ている姿に笑いが出ました。知らない単語がいっぱい書かれていて、読んでも何のことか分かりませんが、それでも静かにしてくれていてありがたいと思いました。家に帰ろうと息子を呼びました。私を見た息子が両目を丸くしました。息子は「お母さん、お母さん!」と驚いたような声でちょろちょろと駆けつけ、パンフレットを開いて説明を始めました。

「お母さん!銀行にお金を貯金すると利子をくれるんだけど、これは利子にまた利子をくれる複利利子だそうだよ!聞いたことある?」

まるで銀行員にでもなったかのように、私に商品を紹介する子供の声に、周りにいた方々の笑い声が混じって聞こえました。幼い子が本当に理解して言っているのだろうかと思いながらも、経済の原理を早くも理解するようで感心しました。一生懸命説明してくれた息子のために「そう?後で複利の利子商品も考えてみなければならないわね。教えてくれてありがとう。難しい内容をよく理解したわね」と拍子を合わせてあげました。帰ってきた息子の答えは意外でした。

「僕は神様に復利利子で祝福されたい!」

思いもよらない言葉にびっくりしました。家に帰る道、私たちは何でどのように神様に喜びを与え、福利で祝福されたいのか話を交わしました。各自実践することを決めてその仕事を一生懸命しようという覚悟もしました。息子の言葉は、その日以来、私が天の報いに向かって走る旅路でしばしば火付け役になりました。

「oo、小さい頃、お母さんと銀行に行って言ったこと覚えてる?」

いつの間にかぐんぐん育った息子は、照れくさそうに笑ってばかりいました。私は知っています。息子も幼い日の約束通り、今まで地道に努力してきたということを。

利息に利息を加える複利は、すでに天の計算法だったのかもしれません。子供という理由で罪も永遠の命も救いも価なしに受けるのに、天の父と母はこの子供たちが小さな信仰と善行をお見せしただけでも天の霊的なもので返してくださろうと報いを溢れるように準備していらっしゃるからです。誕生から今に至るまで、私が生きて呼吸するすべての瞬間がすでに神様の満ちあふれる御恵みです。感謝の気持ちをいっぱい込めて、これからは神様に喜びをささげる子供になりたいです。