再び取り戻した信頼度

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2008年8月、カナダの食品会社の製品から食中毒を引き起こすリステリア菌が検出されました。このために20人余りが死亡、数十人が病院に運ばれるという大惨事が起きました。

会社の運命がかかった絶体絶命の危機的状況の中、会長は弁護士と会計士の助言を背に、この事件に対する責任を全面的に負うという声明を発表しました。全製品をリコール処理することはもちろん、食品加工工場を閉鎖し、テレビ視聴率の高い時間帯に会社の過ちを認めるCMを流しました。また、事件に関する情報をウェブサイトにどんどん掲示する一方、食品会社の安全基準をさらに高めてほしいと政府に要請しました。こうして、会社の損益に重点をおくよりも、消費者の信頼度を回復することのみに全力を傾けました。

それから3か月後、カナダの企業信頼度調査の結果、同社の信頼度は60%から91%と大幅に上昇しました。会長は「今年のCEO」に選ばれ、翌年には売上も原状回復しました。 会長の心からの謝罪と責任感ある行動が顧客の心を動かし、苦境に陥った会社を救ったのです。