心の準備

韓国 始興 / チョ・ウンビ

111 照会

新しく入った職場で新しい気持ちで仕事を始めながら、切実にお祈りをしました。ここで真理を慕うに必ず会わせてくださいと。転職した職場は私を含めて女性社員が三人の小さな会社でした。その中の一人は私と年が近い上、業務も同じですぐお互いに頼り合う間柄になりました。親しくなった同僚が天の家族になることを願うことは、当然のことでした。

最初は「私は教会に通っている」、「礼拝日は七日目の土曜日だ」と聖書教会についてさり気なく話すことが全てでした。ある日、同僚と一緒に帰宅する途中、勇気を出して頼みました。今日みたいに一緒に退勤する日は聖書に関する発表を聞いてほしいと。その後、同僚は1、2テーマずつ聖書の御言葉をよく聞いてくれました。しかし、退勤時間が不規則になり、続けて御言葉を伝えることが難しくなりました。

その間、会社生活に悩みが生じました。会社の規模が小さいため、職員が自ら解決しなければならないつらい仕事がかなりあり、仕事の量も多くなって残業がますます増えました。普段、面倒なことにも快く志願したりもしましたが、疲れがたまって疲れ果て無気力になると、余計な不平不満が心の中の隙間をかき分けて育っていきました。どんなことにも感謝し、善良な行いで神様の栄光を現わしてもまだ足りないはずなのに、任された仕事さえ手に余る自分自身が限りなくもどかしく思われました。その上、同僚に御言葉をまめに伝えられなかったという事実も残念に思えました。

去る大贖罪日の祈祷週間、切実な気持ちで両手を合わせて涙で悔い改めの祈りをささげました。

「どんなことでも喜んで臨み、神様の栄光を現し、また職場で一つの魂を神様のもとに導く頼もしい子供になれるようにしてください!」

勤務して一年近くになる頃、同僚を必ず救いの道に導きたいと思い、仮庵祭の大会の終わりの日に教会に招待することを決心しました。同僚の家からシオンまでは2時間もかかるので、遠いからだめだと言われたらどうしようという心配もありました。それでも信仰を失いませんでした。一つの魂を大切に思われ、救おうとされる神様の大きな愛を知っていたからでした。

同僚と一緒にシオンに行った日、再臨のイエス様と魂の世界に関する聖書の御言葉を見て、神様の子供になる祝福を勧めました。残念なことに、同僚は心の準備が必要だと言って後延ばしにしました。時間が経ち、12月に職場に近いシオンに同僚を再び招待しました。聖書の中の「いちじくの木の教え」の預言に従って登場される再臨のイエス様と、その方が立ててくださる新しい契約の過越祭について説明しました。切なる気持ちで真理を伝える間、神様が同僚の心の扉を開いてくださったようです。同僚は過越祭の日付けと守り方を尋ね、真剣に悩んだ末にこう言いました。

「今、心の準備ができたよ」

そして、家族も一緒に祝福してほしいと言って、おとなしい羊のように礼式に参加しました。

新しい職場で過ごした一年間、体も疲れ、心にも余裕がなく、一人で頭を抱え込んだり、密かに泣き伏せたこともありました。しかし、その時間は神様が私に許された鍛錬の過程でした。同僚が神様の子供として生まれ変わる驚くべき瞬間、私も神様が見られて成長した子供に変わるという心の準備ができたようだったからです。霊的に新しい出発をした同僚の姉妹と共に、私も目の前の困難に止まらず、新しい一歩を踏み出そうとしています。姉妹と私は共に任せられたことはやり遂げ、善良な行いで神様の栄光を現すよう切実に祈ります。