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獄中からの手紙

302 照会

マハトマ・ガンジーとともにインドの独立のために闘い、後日インドの初代首相になったジャワハルラール・ネルー。彼はイギリスによるインド統治時代、植民地支配に抵抗したため、数回にわたり投獄された。彼はナイニ刑務所に収監された時から、一人娘のインディラに宛てて、本格的に手紙を書き始めた。3年の間にネルーが送った手紙は、190通に上る。愛する娘に、それほどまでに彼が伝えたかったことは、何だろうか?

「毎年誕生日がやってくると、お前はいつもプレゼントや祝福をもらったね。祝福なら今すぐにでも、いくらでもしてあげられるさ。でもここは刑務所、お前のために何をプレゼントしてやれるだろうか。パパのプレゼントは、目に見えたり手で触れるものじゃあないんだよ。」

ネルーは刑務所で、できる限りの努力をして娘に貴重なプレゼントを贈る。それは、直筆の世界歴史物語だった。古代ギリシャの都市国家からチンギス・ハンのモンゴル帝国に至るまで、非常に膨大な歴史を、手紙に綴り送ったのだ。それは特定の国の時代的な記録を書き写しただけのものではなかった。彼は娘に、歴史の正しい見つめ方について定義し、歴史から何を学ぶべきかという答えを明快に教え、指導者が従うべき道徳的指針まで詳しく教えた。インディラが正しい世界観とバランスの取れた歴史意識を持ち、徳を積んで、後日国家発展のために力を尽くすことを願ってのことだった。

「歴史を読みながら、昔の世界、そしてその世界で活躍した立派な人々について考えることは、非常に興味深いことだ。しかし、それよりも魅力的なのは、将来の歴史を作り上げていくために取り組むことなんだよ。」

彼が投獄された場所には収監者のための図書館がなかったため、参考になる本や史料を探すことは容易ではなかった。幸いネルーは、以前からたくさんの本を読みながら要点をまとめておいたノートを何冊も持っていた。彼は娘が恋しくなるたびに、祖国の将来が心配になるたびに、ノートを広げて読みながら手紙を書いた。娘の誕生日や元旦などの特別な日でも、そうでない日でも、一文字一文字書いた手紙を読んでいると、父親の切ない愛情が感じられた。

「これらの手紙が、お前にとって面白いものなのか、お前の好奇心をくすぐるものになるかは分からない。パパはお前がいつこれを受け取るのか、一体これを読む日が来るのかすら分からない。一緒にいれたらいいのに、こんなに遠く離れているなんて。どんなにもどかしいことか。」

ネルーは、手紙が娘に届くかどうか分からない状況でも、希望を捨てず、知識に愛を込めて一行一行手紙をしたためた。この手紙を読むことで、遠くにいても父親の愛を感じながら知識と徳を積んでいった彼の娘インディラ・ガンジーは、後日インド初の女性首相となり、インドの発展に貢献した。

神様の子たちも、インディラと似たような経験を持っている。創世記からヨハネの黙示録まで、聖書66巻は、神様が子供たちに宛てて送られた手紙だ。長きにわたる歳月、多くの預言者を通して送られたその手紙には、私たちに向けられた天の父と母の無限の愛が込められている。それに加えて、信じて守れば救われる命の真理、天国を受け継ぐ者たちが備えるべき徳目と霊的教訓、「人類の救い」という価値あるビジョンまで、何一つ欠けたところがない。

今度は神様の手紙に私たちが答える番だ。父と母の果てしない愛と善い教えを受けた私たちは、どんな人になるべきなのか。

…この書物は、キリスト・イエスへの信仰を通して救いに導く知恵を、あなたに与えることができます。聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするうえに有益です。こうして、神に仕える人は、どのような善い業をも行うことができるように、十分に整えられるのです。 二テモ3:15-17

[参考]
ジャワハルラール・ネルー、『世界史遍歴1・2・3』クヮクボクヒ・ナムグンウォン共訳,図書出版イルピッ、2004