唐辛子を摘んだ日

韓国 光州 / ペク・キョンラン

13,361 回視聴

「悪いが、唐辛子摘みの手伝いをしに来てくれ」

熱帯夜で眠れなかったある深夜、田舎で両親を助けて農作業をしている兄から携帯メールが届いた。短いメッセージに兄の切迫した気持ちが感じられた。翌日、始発に乗って田舎の家に向かった。

「母さん、働き手が到着したよ」

母は、人手が足りないところに助けの手が来たと喜びながらも、娘が暑い天気の中、苦労することを思い申し訳ないと言った。母と一緒に唐辛子畑に到着すると、父、兄、義理の姉が作業の真っ最中だった。唐辛子農業は今回が初めてだが、畑は思ったより広く、唐辛子は赤く染まって収穫を促していた。

畝を挟んで母と向かい合って唐辛子を取り始めた。畝ごとに適時に採らなかった草が茂り、前を遮った。一生を農作業で鍛えた母の手は速かった。草のために唐辛子を取る作業が遅い中、母と歩調を合わせるために腰を一度も伸ばすことができなかった。風も雲もなく太陽だけが燃える空の下、作業服と帽子は汗まみれになり、顔は唐辛子のように赤くなった。

「今日は風が昨日よりましだね」

暑さに苦しんでいる私を意識したように、母は風が感じられもしないのにまるで吹いているかのように話した。猛暑の中で毎日苦労している両親に申し訳ない気持ちになったりもしたが、それもしばらく、早く日が暮れてほしいという思いだけだった。 ラジオから流れる滑稽な話も、もはや耳に入らなかった。母が沈黙を破って言った。

「娘が大変そうだから、先に行って草を全部抜いていくよ」

そういえば、隣の畝の唐辛子を取る父が私と同じ畝を先に行きながら草をかき分けていた。私が少しでも楽に仕事ができるように、何も言わずに手伝ってくれていたのだ。母が言わなかったら自分の大変さだけを考えて、父の苦労は知らなかっただろう。相変わらず暑くて体は重かったが、むっと力が湧いた。

沈みそうにもなかった日はいつの間にか瑞山に沈み、唐辛子摘みも終わった。収穫した唐辛子を車いっぱいに積んだ。家族と一緒に家に帰る道が言葉では言い表せないほど幸せだった。