罪の重荷を下ろして

フィリピン パガディアン / メアリー

9,060 回視聴

昨年10月頃、夫とレイテ州バイバイに福音の拠点を移しました。バイバイは前に短期宣教に一度行ってみただけで、ほとんど知らない所でした。その上、私たち夫婦がいたシオンとかなり遠く離れた見知らぬ地域なので、少しですが心配になりました。しかし、すぐに福音の御業を完成させようとなさる、神様の御心があると信じて喜んでバイバイに向かいました。

喜びは長くは続きませんでした。バイバイに来て一ヶ月が過ぎるまで福音の実がなかったため、焦りが生じたせいでした。最善を尽くしたとはいっても、何か神様の御心にふさわしくないことがあったのではないかと思いました。

毎晩、自分自身を振り返り、私に問題があることに気付きました。神様は「いつも喜びなさい」と言われましたが、私の心は状況に応じて変わりました。良い実を結びたいという欲で、神様より自分の能力に頼り、胸には怒り、不満などのとげが生えていました。それらがすべて神様に喜びをささげるどころか、荷物になっただろうと思うと、とても申し訳ありませんでした。悔い改めの祈りをささげ、再び楽しく感謝する気持ちで一人の魂を見つけることに集中しました。

ある日のお昼頃、スーパーの近くで福音を伝えていた時のことでした。

「天の母について聞いたことがありますか?」

ほとんどの人は忙しくて、すぐに関心を示す人はいませんでした。幸いなことに数人が次回会って聖書を調べてみることにしましたが、その中に一人の婦人がいました。その日の午後4時に会うことにした約束を忘れず連絡しようとしたところ、その人から聖書の勉強をしに来るというメッセージが届きました。期待で胸がいっぱいになる一方で、あまり期待しないでおこうという考えもありました。願い通りにならず、失望したことが一度や二度ではなかったからです。しかし、シオンに来て聖書の勉強をしたその方は、御言葉をとても不思議がり、すぐに真理を認めました。

予想外の反応に驚きましたが、内情を聞いて納得がいきました。婦人はカトリックの教理に何か間違った部分があると感じていたのですが、特に偶像に対する教えは理解しにくかったと言います。だから、神様の真理を教えてほしいという祈りをささげていたそうです。私たちが母なる神様について話した時、その方が好奇心を見せて約束を守ったのは、決して偶然ではありませんでした。その方は、自分が街で知らない人を相手にする性格ではないのに、なぜ私たちが近づいてきたとき、足を止めて話を聞いたのか不思議だと言いましたが、私たちは理由が分かるような気がしました。

次の日、その方は感謝しながら新しい命の祝福を受け、数日後には夫を真理に導きました。聖書の勉強が好きなお二人は、現在、友人や親戚をシオンに導くため熱心に努力しています。

バイバイは、私が信仰の鍛錬を受ける過程で重要な道でした。ここに来なかったら、私に罪の荷がこれほど多いことが分からなかったはずです。信仰の鍛錬を経て、真理を慕う魂に出会えるようにしてくださった神様に感謝します。アレックス姉妹夫婦がバイバイの大きな働き手として育つように願います。