神様の教会世界福音宣教協会大学生奉仕団アセズ(ASEZ)が6月17日、国連砂漠化対処条約(以下UNCCD)事務総長賞を受賞した。「UNCCD昌原(チャンウォン)イニシアチブ10周年記念非対面合唱大会」に参加し最高賞を受賞したのだ。
砂漠化対処条約は、無分別な開発による砂漠化を防いで砂漠化被害地域を助けるために、1994年6月17日に国際社会が締結した条約である。194カ国が加盟しており、事務局はドイツのボンにある。2011年には大韓民国昌原でUNCCD第10回当事国総会(COP)が開かれ条約履行のための実践案を盛り込んだ「昌原イニシアチブ」が採択された。
2021年、UNCCD事務局と大韓民国山林庁は昌原イニシアチブ発足10周年を記念して砂漠化対処をテーマに、非対面国際合唱大会を開催した。アセズは指定曲であるUNCCD代表曲「大地の贈り物(Born from the Land)」と、消えていく森を回復して後代に健康で美しい遺産を譲ろうというメッセージを盛り込んだ自作曲「森の中へ」の2曲を歌った映像を出品した。
UNCCDは今年5月、コートジボワールで行われた第15回締約国会議で受賞作を発表した。主催側はユーチューブ再生回数と「いいね」を基に受賞作候補を選定し、音楽的表現、メッセージ伝達性、芸術性などを基準に審査し、アセズが最高賞であるUNCCD事務総長賞を、フィリピン・韓国出身チームがそれぞれ山林庁長賞と慶尚南道知事賞を受賞した。
授賞式は6月17日、韓国の国立世宗樹木園のフェスティバル広場で「砂漠化および干ばつと闘う世界デー」記念行事と共に行われた。行事にはナム・ソンヒョン山林庁長、エルデネチョクト・サラントゴス駐韓モンゴル大使、リュ・グァンス韓国樹木園庭園管理院理事長、イ・ユミ国立世宗樹木院長、砂漠化対策非政府組織(NGO)関係者などが参加した。
ナム・ソンヒョン山林庁長は「砂漠化と日照り防止のために今措置しなければ、国内だけでなく世界的に様々な問題が引き起こされる可能性が高い。適切な行動が必要な時期は、今だ」と訴えた。また「生活の基盤であり生態系の根源である森が破壊される速度が世界的に加速している」として「生命資源を生かすのに共に努力することを願う。山林庁も青い地球、青い韓半島を作るために努力する」と述べた。サラントゴス駐韓モンゴル大使はすでに砂漠化が進行中のモンゴルの状況を説明し「砂漠化は私たちの生活のすべての分野に災難のような影響を及ぼすので、これに対応する共同の努力が必要だ。協力しながら共同の目標を達成しよう」と強調した。
次に行われた授賞式では、ナム・ソンヒョン山林庁長がアセズ側に賞状を授与した。続いて未来世代代表が「砂漠化と日照り防止実践宣言文」を朗読した。人類の生存と直結した砂漠化を防ぐためには、森を通じた生態系復元に参加しなければならないという内容だった。アセズが受賞を記念して「森の中へ」、「大地の贈り物」など3曲で青い自然の大切さと未来の希望を歌いながら授賞式の順番が終わった。
一方、アセズは「グリーンシップネットワーク」活動により砂漠化対処をはじめとする環境問題の改善に積極的に取り組んでいる。山林の重要性を知らせるため、世界中の政府機関、大学などと連携し、環境キャンペーン、セミナー、フォーラムを着実に開催する。設立初期の2016年から2021年までの5年間、アメリカ、オーストラリア、フィリピン、カンボジア、インド、アルゼンチン、ペルー、ドミニカ共和国で一万一千本余りの木を植えた。
新型コロナウイルスのパンデミックのさなかにあっても防疫守則を遵守して活動を続け、今回の合唱大会に出品した音楽作品を通じても、市民の環境意識を鼓吹し砂漠化に対する警戒心をもたせた。今年は5月2日から6日までソウルCOEXで行われた第15回世界山林総会に出席し、国内外の関係者や専門家に山林保護に必要な政策や理論を学び、それぞれキャンパスで適用する方法について話し合った。この時結んだ縁をきっかけに、エクアドルのヴィアンカ・ダヘルビス環境部次官が5月5日、新エルサレム板橋神殿でアセズ会員のために特別講演をした。
アセズは今後、炭素低減のためのマングローブ林造成、植樹など地球のための実質的な活動を展開し、大学生はもちろん多様な団体、市民と連帯を構築していく予定だ。普段から環境に関心が高いというイ・ウンジ(忠南大学園芸学科1回生)会員は、「学科で作物を栽培し、祖父母が農業をしているため、最近になって日照り被害が大きいという事実を体感していた。今日のイベントのおかげで砂漠化の深刻性も再確認した。アセズの一員として学校内で砂漠化対処キャンペーンを主導する」と抱負を語った。