「わたしたちの母」文と写真展、ペルーでも大きな反響

ワンカヨ教会で開催 地域社会の文化交流の場に

ペルー

2024年 2月 7日 76 照会

世知辛い世の中で乾いてしまった現代人の心を温かい感動で癒しながらロングラン展示をしてきた「わたしたちの母」文と写真展(以下、母展)が、ペルーでも大きな反響を呼んでいる。2018年にフォーセット教会で初公開され、2か月間で約5000人の観覧客を集めて話題になった母展は、昨年8月にフニン州のワンカヨ教会で5年ぶりに再び観覧客を迎えることになった。

展示は韓国で開かれる母展と同様、Aゾーン「母」、Bゾーン「彼女」、Cゾーン「再び、お母さん」、Dゾーン「それでも大丈夫」、Eゾーン「聖書の中の母の物語」という5つのテーマ館で構成されている。展示場内部は、母をテーマにした詩や随筆などの文学作品と各種の小物 140点余りがきれいに可愛らしく展示されている。

注目すべき点は作品の現地化だ。ワンカベリカの高山の村で、ひたすら独りで子供を待つ母親の話など、地元の人のエピソードが込められた作品が多数追加された。家族の食事を準備するためにかまどでパンを焼く姿、トウモロコシ畑を耕す光景など、ペルーのお母さんたちの姿をとらえた写真は、平凡な日常の中で注がれる静かで深い愛をひしひしと感じさせてくれる。母親が使っていたろくろや石炭のアイロン、母親手作りの幼年時代を共に過ごした羊毛のマントなど、思い出が詰まった小物も郷愁をそそり、心に感動を与える。イベントコーナーとしては韓国の母展の作品の一部を紹介する「韓国特別展」と、大切な心をはがきに綴って母親に贈る「愛の郵便箱」コーナー、フォトゾーンなどが設けられた。

開館後、老若男女を問わず多くの市民が観覧しながら、母展は地域内の文化交流の場として位置づけられている。そして母親を思い出し、家族の大切さを再確認しつつ、慰めと元気を得たという感想が主に寄せられている。近隣の大学や機関など、団体観覧も活発だ。地域の軍部隊からは、将軍から兵士まで約130人が観覧し、故郷と両親に対する恋しい気持ちを慰めたりもした。

大学生のエスメラルダ・カストロさんは「大学のため他の都市に来て、母と離れて過ごしているが、展示を見て回りながらまるで母と一緒にいた頃に戻ったようだった」と感動を伝えた。イリッチ・ロペス国会議員は「母との思い出を共有するすばらしい経験だった。この展示は文化的な次元を越え、平和と和合に寄与する空間として、ペルー市民だけでなく世界の人々にも役立つと思う」と絶賛した。

愛の代名詞、お母さんが下さる慰めと安らぎを伝える母展は、韓国でもソウル、全州、大邱などで見ることができる。