次のうち、料理が最も美味しくなるのは、どんな時でしょうか?
- ① 客とシェフが互いに顔を合わせない場合
- ② 客だけがシェフを見ることができる場合
- ③ シェフだけが客を見ることができる場合
- ④ シェフと客が、互いに顔を合わせることができる場合
アメリカのハーバード大学とイギリスのユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームが、先述の4つの状況を設定し実験した結果、客の満足度として①番と②番はほぼ同じ水準、③番は、それよりも10%高くなりました。④番は満足度が17.3%も上昇し、サービスの速さも13.2%速くなりました。
では、シェフが客の顔を見た場合、さらに料理の味が美味しさを増したのはなぜでしょうか? 研究チームは「シェフが自分の手間と真心がこもった料理が、誰かを楽しませているのだという事実を自分の目で確認した時に自負心を感じ、それがより美味しい料理とサービスを提供するための動機になる」と分析しました。
シェフに限らず、誰でも自分の仕事の価値を知りプライドを持つことで、仕事の能率は自然にアップします。顧客であれ家族であれ、自分の仕事によって喜んでくれる人の笑顔を思い浮かべてみることが、強力なモチベーションアップにつながるのではないでしょうか?