2019ASEZ・ASEZ WAO 夏季国際奉仕・交流活動

私とあなた、私たち皆が安全で健康な世界のために

2019年 7月 31日 316 照会

宝石のような時間とも言える大学生の夏休みと社会人たちの夏季休暇。キャンパスと職場で、学業と仕事に邁進する神様の教会の青年聖徒たちが、この時を首を長くして待っていた理由は、単に経験を積んだり、若さを謳歌するためではない。より広い世界で隣人を助け、さらに生活の基盤である地球のためによいことをするためだ。

7月末、 神様の教会大学生奉仕団ASEZ(アセズ) 社会人青年奉仕団ASEZ WAO(アセズワオ)の会員540人余りは、韓国から全世界の84都市に飛んで行った。パスポートとスーツケース、情熱と覇気を携えて出国した彼らは、各都市と市民が必要とするボランティア活動に力を注いだ。

ASEZ_犯罪のない世の中を作るための世界的な実践活動

大学生奉仕団アセズの今回の海外ボランティア活動は、「変化を作る人々の決議案」の履行に焦点が当てられた。「変化を作る人々の決議案」とは、先の7月15日に開かれた 2019全世界ASEZサミットで、42ヶ国の大学生が犯罪のない世界を作るために採択した事項で、国別の犯罪現状に応じた地域社会カスタマイズボランティアプログラムの開発、ゼロクライムストリート・スクール(Zero crimestreet・school、犯罪のない通り・学校)の指定、アセズ諮問委員制度を活用した活動専門化、各分野のリーダーとのコミュニケーションによる大学生の力量強化などの項目がある。

各都市に飛んで行ったアセズの大学生たちは、高齢化時代に、高齢者の生活苦による窃盗犯罪が増えているという論文からヒントを得て、キャンペーンを企画するなど、その国の犯罪に関する論文と、政府報告書のような膨大な資料を活用しながら、現地の犯罪実態を綿密に調べ、それに合うボランティアプログラムを構想した。また、関連分野の関係者と地域の専門家たちに諮問委員を委嘱して、懇談会を開き、専門知識と経験を積んだ。グアテマラ国立文化宮殿(元大統領官邸)、オーストラリアホーンズビー市庁、南アフリカ共和国の自由州立大学など、主要機関と大学で開かれたアセズ懇談会では、単純な窃盗から銃犯罪に至るまで、国家別に深刻な犯罪事案が幅広く議論された。大学生たちと対話したグアテマラのハペトゥ・フランコ副大統領は「大学生が社会に肯定的な影響を及ぼしている」と賞賛し、今後の支援を約束した。ペルーのカヤオ警察署長エドゥガルド・ロペス氏は「我我は、2万6千人の学生が犯罪の危険に陥らないように助けるプログラムを計画している。その一環として、皆さんとの協力を望んでいる。学生たちこそカヤオ、ひいてはペルーの未来だからだ」と言い、アセズの活動を支持した。

様々な経路で現地の状況を把握して、ボランティア活動の計画を立てたアセズは、すぐに行動に移った。ボランティアはセプテッド(CPTED、Crime Prevention Through Environmental Design・犯罪が起こりやすい地域の環境を改善して、犯罪を予防する環境設計技術)活動を中心に行われた。フィリピンのヴァレンズエラでは青少年犯罪が往々にして発生する路地に、家族壁画を描き、英国エプソムではごみを片付けながら街を明るい雰囲気に変えた。ペルーアレキパでは乾いた通りに木を植えて、ぬくもりを吹き込んだ。

地元の学校と自治体を訪問し、ゼロクライムストリート・スクールプロジェクトの第一歩も踏み出した。フィリピンのマランデイ国立高校エレナー・サントス校長は「学校から暴力や犯罪をなくすことは重要なことだが、その答えが『母の愛』という言葉に同感する」と述べた。インドのパナジ、メキシコのメキシコシティ、アルゼンチンのブエノスアイレスでは、会員たちがセミナーやカンファレンスフォーラムなどを開催して、犯罪の危険性を知らせ、認識の改善に努めた。

ASEZ WAO_「地球を守りたいなら、タップ(TAP)してください!」

「Tap(たたく)」と「Take Action(行動に移す)」という二つの意味が込められた、社会人青年奉仕団アセズワオの「タップ(TAP、Take Action Project)」活動。「世界経済の動力である社会人たちが、人間と地球のバランスのとれた発展のために、人々の意識を叩いて、共に行動し、共に変化する」という趣旨のボランティアプログラムである。

短い休暇を利用して、海外に向かったアセズワオは、多分野で働きながら得た豊かな知識と、普段のタップ活動の経験をもとに、地球村の有数都市で、環境汚染、青少年・老人・保健問題など、国際社会の共同課題の解決に率先して取り組んだ。アメリカニューヨークにあるブルックリンファーミングデール公共図書館では、プラスチック削減のためのフォーラムを開催して、環境に対する問題意識を喚起し、ニュージーランドのウェリントンでは、生態系に悪影響を及ぼすいばらの木を除去した。メキシコのグスタボアマデロでは、小学生を対象に口腔衛生教育を行ったり、インドのライプールでは、献血リレーとキャンペーンを行って、市民に献血の重要性を知らせ、保健当局の血液需給事業も援助した。

民間使節団の役割も立派に果たした。マレーシアのクアラルンプールにあるSK(A)ブキットケマンデル学校では、韓国語教室や韓国の伝統遊びを紹介し、台湾台中の地域老人ホームでは、韓国文化イベントを開いて、学生とお年寄りたちに楽しい時間をプレゼントした。

ボランティア活動をして意味深い休暇を過ごすアセズワオに関する便りが、現地の人々に伝えられ、マスコミ報道や自治体関係者たちの励まし、市民たちの歓迎の挨拶が絶えなかった。

「アセズワオ会員たちの情熱とポジティブなエネルギーは、隣人と地域社会を幸せにし、究極的な環境リスクから地球と人類を救うのに寄与するものと思われる。」 シカゴディフェンダー、Chicagodefender・アメリカのオンラインメディア

「皆さんの活動が、カンボジアが抱える問題を解決するにおいて、大きく役立っている。AからZまで、より良い世の中を作るために努力するアセズワオを支持する」 カンボジア教育体育部ブチョムセライ次官

びっしり詰まった日程を終えたアセズワオは帰国前、フィリピンのカローカン市長オスカーG.マラピタン氏、アメリカ上院議員ケビン・トーマス氏など、様々な機関と団体、関係者から、感謝状と表彰状を受け取った。アメリカのグレンデールでは、会員たちが市議会の定期会議に招待され、市会議員たちから支持を受けたりもした。メキシコで口腔衛生教育を行ったキム・ユジン(韓国羅州、歯衛生士)姉妹は、「成長期の歯の管理が本当に重要だが、そのためか先生たちが、特に感謝の気持ちを伝えてくれた。普段の業務を通じて積んできた知識と経験で、地球の反対側にいる子供たちを助けることができて、胸がいっぱいになった」と所感を伝えた。

「本当の旅とは、新しい風景を見ることではなく、新しい目をもつことにある」という言葉のように、世界各地でボランティアをしながら、世界を眺める視野を広げ、経験と知恵という所産を得た青年たちは、一層成熟した姿でキャンパスや職場に復帰した。彼らの活動事例を共有し、自治体・福祉機関と連携した体系的なボランティア活動を、これからもたゆまず続けていく予定だ。