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救助本能

257 照会

トンネルを走っていたトラックから炎が上がった。運転手が車に備えていた消火器で、慌てて火を消そうとしたが、力不足だった。ちょうどその時、通りかかった乗用車から背広姿の3人の人が降りてきて、運転手を離れたところに避難させ、トンネル内の消火栓ホースを引いてきて消火作業を始めた。真っ赤な炎と濛々とたちこめる煙にも動じず、冷静に立ち向かった彼らの努力に加え、通報を受けた消防車まで駆けつけたおかげで、火災は30分ほどで鎮火された。迅速な対応で、火災事故の拡大を防いだのは、退社後、知人の弔問に向かっていた現職の消防士たちだった。防火服も着ずに炎に立ち向かった彼らは 「消防士なら誰でも、その状況に出くわせば、本能的にそうしたはず」と言い、「当然すべきことをしただけ」と照れくさそうに話した。

国際線の旅客機の中で救急患者が発生した。乗務員たちは、乗客に医師がいるか必死に探した。機内放送を聞いて、二人が駆け付けた。血管外科の医師だった。診察結果、70代の患者は排尿機能に支障をきたして、膀胱が尿でパンパンに膨れ上がり、破裂直前の非常に危険な状態だった。医師たちは素早く治療を始めた。一人の医師は携帯用酸素マスクの導管と牛乳のストローなどを準備して、患者の体に臨時の尿道をつなげ、もう一人の医師はストローを自分の口にくわえて吸い、直接患者の尿を排出させた。献身的な治療のおかげで、患者の容体は30分後安定し、飛行機は目的地に無事到着した。世間から賛辞が殺到すると、彼らは「医師の本能に従っただけ」と言い「平凡な医師として平凡なことをしたまで」と話した。

突然の災難に遭ったとき、救助する能力のある人がそばにいて、その人の助けを得ることができたら、どんなに幸いで、ありがたいことだろうか。医師、看護師、消防士、救助隊員…命を助ける能力者たちは、勤務時間と余暇時間を敢えて区分したりはしない。危険に陥った人を目の前にした時、救助しに直ちに飛んでいく彼らを、私たちは「良い人、正しい人」と言う。

霊の世界でも同様だ。罪悪と災いにより、今、全世界の人類は、魂の命の危機に瀕している。彼らのもとに、命を生かす能力を神様に与えられた人たちが駆け付けたなら、どんなに幸いでありがたいことだろうか。天ではその知らせに、どれほど大きな喜びの声を上げ、どんなに彼らのことを良い人、正しい人だと褒めたたえるだろうか。

霊的救助活動に乗り出したシオンの聖徒たちが、折が良くても悪くても、一人の魂を生かすために、御言葉を伝えることに励んでいるので、全世界各地に、救いの喜びの知らせとキリストの香りが伝えられている。新しい契約の真理によって、天の父と母が私たちに植え付けてくださった愛、霊的「救助本能」に忠実に従った結果だ。