真理を受け入れる前、神様を信じてみようと何度か試みましたが、なかなかできませんでした。
「信仰は、私の行くべき道ではないようだ。神様に会うのは、死んでからなら叶うかな?」
あれこれ考えながら挫折感が押し寄せてきました。毎日のように、この人生の終わりには私はどうなるのか、どこへ行くのか、自問しました。すべての時間と情熱を学業に注ぎ込みながら、これが私が行くべき道だと、自分を慰めたりもしたけれど、何だか物足りなさを感じて幸せだと感じることもできませんでした。将来の計画を立てる際にも、すべて無意味だという考えを拭い去ることができませんでした。幸せをもたらしてくれるものを見つけたかったのです。
その頃、ある日講義と講義の間に三時間くらい暇があったので、通りに出て足の向くまま歩いていたところ、聖書を伝えている人たちを見つけました。そのうちのお一人が私に、母なる神様に関する御言葉を教えてくれました。最初はあまり興味がなかったけれど、一節一節、一目瞭然とはっきり証ししている聖書の御言葉にすっかり感動しました。二時間以上御言葉を詳しく調べた後、新しい命の祝福を受けました。私に一体何が起きたのか、なんだか面食らったりもしましたが、とても嬉しくて「私の人生に意味が生じたようです」と言いました。
その日以来、私の人生の新しい旅路が始まりました。天の父と母を悟り、福音を伝えることに参加しました。しかし、人々は聖書にはっきりと記録された御言葉を見ながらも理解しようとせず、友達は私をあざ笑いました。そんなことが繰り返されると、だんだん腹が立ってきました。私に初めて御言葉を伝えてくれた姉妹に辛い気持ちを話すと、姉妹は一人の魂を導くまでには、多くの涙と汗と犠牲が必要だと言いました。姉妹も長い間、福音の結実がなくて、とてももどかしい思いをしていた時に、私に出会ったという話を聞き、大変感動しました。しかし、そのすべての福音の奇跡が神様の能力で成し遂げられるということは、悟ることができませんでした。
シオンの中での私は、まるで甘えん坊の子のようでした。シオンの家族から多くの愛と助けを受けました。福音を熱心にし始めながら、信仰もだんだん大きくなりましたが、実がなかなか結ばれなくて心配になりました。苦労してやっと導かれた魂たちも、シオンに長い間留まることができませんでした。
時間が流れ、家の近くにシオンが建てられました。新しいシオンで、開拓者の使命を任せてくださった父と母に感謝をささげながら、わくわくする気持ちでシオンの家族と精一杯御言葉を伝えました。しかし、みんなの努力と情熱にもかかわらず、良い結果は得られませんでした。父と母が準備された祝福を思いながら、最後まで諦めないで頑張ろうとお互いを激励しましたが、数ヵ月が過ぎても救いの道に導かれる魂がありませんでした。
厳しい状況の中で、父と母の犠牲を少しずつ悟り始めました。そして、重要な何かを見落としていたということを感じました。まさに愛です。神様の掟を守って、真理を伝えることだけで十分だと考えていましたが、福音において、最も重要な要素を見落としていたのです。ただ実を結ぶことを望む心ではなく、一人の魂を救おうと、心を焦がしておられる母の心で真理を伝えなければならないという事実を悟りました。
その後、私たちはまだ福音を聞いていない人たちが、早く真理の御言葉を聞いて、救いを得ることを望みながら、御言葉を伝えました。神様を求める麗しい魂に出会わせてださることを願う祈祷も続けられました。
そうする中、シオンの近くの公園で自分の魂について心配しながら、神様を求めている人に出会いました。その方は、驚くほど成就する聖書の預言を確認してから、その次の安息日に再び会って、御言葉を調べることを約束しました。
その次の安息日、ありがたくも数ヵ月間、御言葉の勉強をしていた2人の魂が救いの祝福を受けにシオンに来ました。長い長い忍耐と苦労の末、ついに出会った天の家族たちを見ながら、実感が湧かず、言葉が出ないほど嬉しかったです。いつのまにか約束の時間になって公園に行ってみると、数日前に会ったその人が私たちを待っていました。彼女は私たちと一緒にシオンに来て礼拝をし、御言葉を学んだ後、感謝しながら、天の父と母の子になりました。神様が美しい三人の魂を一度に実として許してくださったその日を、決して忘れることはできません。魂を救いへと導くことが、真の幸福であることを知った日でした。
公園で出会った姉妹は、神様の愛と犠牲を速やかに悟りながら、宣教大会に参加しようと努力しました。地道に御言葉を勉強しながら恐れを振り払い、大胆に真理の発表を始めたのです。両親が信仰に反対し、しばらく試練を受けたりもしましたが、姉妹の信仰は日増しに育って、苦難も喜びで打ち勝ちました。
姉妹が初めて福音を伝えた日、私たちはある夫婦に出会いました。母なる神様に関する聖書の御言葉を見せると、二人はびっくりしました。
「本当に母なる神様がいらっしゃいます!」
確信に満ちた声で話す姉妹の姿に、私も感動しました。この時代の救い主として臨まれた聖霊と花嫁を悟り、永遠の命を得ることのできる真理である過越祭を喜んで受け入れた夫婦は、直ちに救いの祝福に与り、以降、安息日を守りながら御言葉を学んでいます。神様の御心の中で、新しい命を得た兄弟姉妹たちの信仰が麗しく成長し、父と母の無限の愛を悟るようになることを心から願います。
一人の魂を導くまで、多くの涙と汗と犠牲が必要だという言葉を、今は心から理解できます。私の能力ではなく神様の能力に頼って、死の鎖につながれた子供を救われる母の切実な心で、兄弟姉妹を捜さなければならないということも悟りました。父が降臨されるその日、「70億の人類に御言葉を宣べ伝えなさいという使命を全うしました!」と力強く申し上げることができるように、心を尽くして福音を伝えていきます。