天国の市民権を持ちましょう

205 照会

「遠方からあなたの子を鳩のように飛んで来るようにする。」と仰せられた神様の御言葉のように最近多くの魂の兄弟姉妹が世界各所から集まる様子を見ると、預言は避けて通れない過程だと思われます。

諸国に散らばっているシオンの家族は、たとえ人種が違って皮膚の色が違っても、皆一つの心で恵み深く福音を宣べ伝えて“霊”と花嫁に対する忠実な信仰を持って、真理の御言葉を非常早く悟って理解しています。預言の時間が近づいているので、神様は東洋、西洋を問わずすべてのシオンの家族に“霊”の御力を満たして下さっているようです。

東西を問わず、神様の民として当然実行すべきことは同じです。肉身的にどの国に属していようと、私たちは霊的に皆天国の市民権を持っている天の聖なる民です。

天国の市民権の価値を悟っている人たち

聖書の御言葉を学ぶために、アメリカから韓国に来たシオンの家族がいました。ある日、そのシオンの家族が私に「韓国では夜に安全に外出することができますか」と問いました。「昼夜24時間外出できます」と言ったら「そんな国もあるんですか」とびっくりするのでした。そう言って「韓国は本当に住みやすい国だ」と言いながら感嘆しました。

実際、世界のどこにいっても韓国のような恵ましい所はないと言っています。肉身的な目で見ればそうだということです。しかし、私たちにはこの地よりももっと良い国が用意されています。私たちの永遠の故鄕である天国、その天国に永遠に住むための市民権を持つことが、この世の何よりも一番大きくて重要な望みです。

この世の人々は、アメリカをこの地上で一番良い国だと思っているようです。世界各国の多くの人たちは「アメリカンドリ-ム(Americandream)」を夢見ながら、チャンスと稼ぎ口があって、軍事的に世界優位を占めているアメリカに住むことに憧れています。ある人たちは、いっそのことアメリカに移住して、永住権または市民権を獲得して正当な市民の権利を行使しようと努めます。

実際、純粹なアメリカ本土の人は極少数のインディアンの外にはいません。大部分のアメリカ人は、本人またはその先祖がヨ-ロッパやアジア、アフリカから移住して来た人たちです。イタリア系のアメリカ人、フィリピン系のアメリカ人、ドイツ系のアメリカ人…このように多くの人種と民族が結合した国がアメリカです。ゆえにアメリカを移民者の国と言っています。

市民権には劣っても、アメリカ永住権を取得すれば、世界の人がうらやむアメリカ市民として認められるだろうと期待するのが、普通移民者たちの考えです。ゆえに一旦アメリカに出掛けてみようとする考えが広まっているので、アメリカは不法滞留者が多いです。彼らはアメリカで良い職場を得られず、冷遇を受けたり、人に見下げられても、いつかアメリカ永住権と市民権を獲得できることを望んで、しばしの苦労を堪え忍んでいるのです。彼らはアメリカ市民権を得ることが一番大きな望みで、それさえ得れば天下を得たように喜ぶといいます。

果して彼らが霊的眼目から魂の世を望むのならこんなことが言えるでしょうか。世のどの市民権よりも貴いものが、天国の市民権です。

…しかし、わたしたちの本国は天にあります。そこから主イエス様が救い主として来られるのを、わたしたちは待っています。キリストは、万物を支配下に置くことさえできる力によって、わたしたちの卑しい体を、御自分の栄光ある体と同じ形に変えてくださるのです。 フィリ3:17-21

私たちは天の市民権を持っています。神様は天の市民権を持っている人だけが、キリストの栄光の体と同じ形に変化すると諭しておられます。この世に生きている間、特定の国に住んでいるということが周囲のすべての人のうらやみの的であるのに、まして大きい権勢のある天の市民権が私たちにあるとしたら、これこそ栄光の至りと言えるでしょう。

ゆえに霊の眼目からご覧になった眺めたイエス様はこの地に来られて被造物の嘲りと迫害を受けながらも少しも気にされなかったのです。

そこで、ピラトは…「お前がユダヤ人の王なのか。」と言った。イエスはお答えになった。「あなたは自分の考えで、そう言うのですか。それとも、ほかの者がわたしについて、あなたにそう言ったのですか。」ピラトは言い返した。「わたしはユダヤ人なのか。お前の同胞や祭司長たちが、お前をわたしに引き渡したのだ。いったい何をしたのか。」イエスはお答えになった。「わたしの国は、この世には属していない。もし、わたしの国がこの世に属していれば、わたしがユダヤ人に引き渡されないように、部下が戦ったことだろう。しかし、実際、わたしの国はこの世には属していない。」そこでピラトが、「それでは、やはり王なのか」と言うと、イエスはお答えになった。「わたしが王だとは…真理に属する人は皆、わたしの声を聞く。」 ヨハ18:33-37

私たちはこの御言葉を通じてキリストの心を推し量るべきです。「わたしの国は、この世には属していない。革袋からこぼれる一滴のしずく、天秤の上の塵のようなこの国がわが国だとしたらあまりにも切なく息苦しい事だ。わが国は少しすれば消え去るべき国でなく、天にある永遠の国だ。」とイエス様が仰せられた裏の御旨をよく吟味して繰り返し心に刻んでみましょう。

この世に限った市民権や永住権や国籍が真の価値を持つのではないので、私たちもひとえに私たちの市民権が天にあるという事実を悟って自負心を持たなければなりません。小さなこの地球のアメリカの市民権でも移民者たちがあれほど手に入れることを願ってあらゆる努力を惜しまないのに、私たちが永遠の天国の市民権を持つとしたら、どんなにすばらしいことでしょうか。見えない世のことだといって疎かにしてはなりません。

天の御父様の御旨を実行する人でこそ天国の市民権を獲得する

いま永遠なる世界が到来すれば、一番価値あるのが天国の市民権です。誰かが数千、数万のアメリカの市民権をくれると言っても、私たちの天国の市民権と換えることができるでしょうか。宇宙の霊なるものが一番うらやむのも天国の市民権です。神様はこのような貴い天国の市民権獲得の方法も知らせて下さりました。

わたしに向かって、「主よ、主よ」と言う者が皆、天の国に入るわけではない。わたしの天の父の御心を行う者だけが入るのである。かの日には、大勢の者がわたしに、「主よ、主よ、わたしたちは御名によって預言し、御名によって悪霊を追い出し、御名によって奇跡をいろいろ行ったではありませんか」と言うであろう。そのとき、わたしはきっぱりとこう言おう。「あなたたちのことは全然知らない。不法を働く者ども、わたしから離れ去れ。 マタ7:21-23

天国は天国の市民権を持っている人だけが行くことができます。それでは、果して誰が天国の市民権を得ることができるでしょうか。条件は簡単です。天の父の御心を行う人だけが天国の市民権を得ることができます。聖書には天国の市民権を得る方法も、天国の市民権が得られずに排斥される理由も明確に記録されています。

アメリカに出入りする時、アメリカの市民権を持っている人たちは容易に通過できます。彼らが入国を拒まれることはありません。しかし、一般入国者に対しては移民局の役人たちが空港で入国審査をして、何の用事で来たか、何日間滞留する予定なのか綿密に調べてから入国させ、条件によっては入国が許されない場合もあります。

マタイによる福音書7章21節以下の状況もそうです。天国に入国するにおいて、天の父の御心を行う人だけ入国が許されるのです。彼らにだけ天国の市民権が与えられたからです。しかし、天国の市民権を得ることができなかった人は決して天国に入ることができません。

この地でも市民権を得るには、国家の認定が必要です。移民者たちがアメリカの市民権を獲得するには、インタビュ-に合格しなければなりません。この時「アメリカの初代大統領はだれか」、「南北戦争はいつ起こったか」などのようなアメリカの簡単な歴史、理念などに対してアメリカの言語の英語で正答を答えられないと通過が許されないそうです。

同じく天の市民権を得るには、神様に認められなければなりません。天の父の御心どおり行ったんでこそ天国に入ることができるのは、御父様がその人たちに天国の市民権を下さったからです。

…神に属する者は神の言葉を聞く。あなたたちが聞かないのは神に属していないからである。 ヨハ8:45-47

神様に属した者は神様の御言葉を聞くようになっています。しかし、いくら神様が安息日を守りなさいと命じても日曜日を守り、過越祭を守りなさいと言われたのにクリスマスを守ったら、神様の御言葉を聞かないという意図にしか思えません。神様はそのような人たちは神様に属した者でないと仰せられました。「あなたたちは私の民ではないから私の言葉に聞き従わない。」これこそいかに恐ろしい御言葉ですか。聖書は天の市民権を獲得した者と持っていない者を、とても易しい方法で区別しています。

祭りを守るシオンの民に与えられる天国の市民権

私たちの王である神様はどこに在され、どこで統治されるか確認してみて、私たちが現在どこに来ているか、どういう人たちに天国の市民権を与えられるのか考えてみましょう。

シオンを仰ぎ見よ、我らの祝祭の都を。あなたの目はエルサレムを見る。それは安らかな住まい/移されることのない天幕…まことに、そこにこそ/主の威光は我らのために現れる…主は我らを正しく裁かれる方。主は我らに法を与えられる方。主は我らの王となって、我らを救われる。 イザ33:20-22

ここで「我ら」という人たちはシオンで祝祭を守る人たちです。神様はそのような人たちの王であると言われました。神様が祭りを守るシオンの王であられるなら祭りを守るシオンの民である私たちは、当然神様が認められる天の市民権を持つようになります。

わたしは主、あなたの神…シオンよ、あなたはわたしの民、と言う。 イザ51:15-16

シオンにいる民は、この罪悪の世で天国の市民権を得た人々です。たとえ私たちの体が地球という小さな星に離れているにせよ、天の市民権を持っているという自負心をなくしてはなりません。

天の市民権を持っている人なら、神様の御言葉に聞き従わなければなりません。それでは、私たちが真の天国の市民権を持っている者として神様の御言葉にちゃんと聞き従っているか確かめて、天の市民権を得るのに必要な資格要件を調べてみましょう。

安息日を心に留め、これを聖別せよ。 出20:8

天国の市民としてまずは安息日を守る行為が必要です。しかし、安息日を守らないで天国の市民権を持っていない人たちも、最後の日にはイエス様の前で天国に入らせてもらえるよう願うでしょう。

彼らは「主よ、主よ」と言いながら自分が主の御名で預言し、主の御名で祈って、主の御名でサタンを追い出し、主の御名によって奉仕をしたから天国に入れるようにして下さいと哀願することでしょう。しかし、イエス様は「あなたたちのことは全然知らない」と仰せになって彼らを退けられるでしょう。

「あなたが天国に入ろうとするなら天国の市民権を一度見せなさい!私がこれをあなたに与えないのには理由がある。あなたは私の言葉に聞き従って安息日を聖別したか。」

峻厳なイエス様のこの御言葉に彼らが何と答えるでしょうか。

「わたしの羊はわたしの声を聞き分ける」と仰せられました。また「安息日を心に留め、これを聖別せよ」(ヨハ10:27)と仰せられたこの御言葉を守れない人たちがいかに天国の市民権を得ることができるでしょうか。ゆえに、イエス様は、「あなたたちのことは全然知らない。不法を働く者ども、わたしから離れ去れ。」と断固として仰せになりました。また、天国の市民権者になるには過越祭を守らなければなりません。

…それから、イエスはパンを取り、感謝の祈りを唱えて、それを裂き、使徒たちに与えて言われた。「これは、あなたがたのために与えられるわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい。」食事を終えてから、杯も同じようにして言われた。「この杯は、あなたがたのために流される、わたしの血による新しい契約である。 ルカ22:14-20

聖書には霊的罪人が罪の赦しを得る道はただ過越祭を守ることだとされています。ですから神様は過越祭を立てられ「これがあなたがたのためのものだ」と仰せになりました。すなわち過越祭を守るのは、天の市民権を得る方法であり条件なのです。

韓国の刑法に韓国の国籍を持っている人がもし罪を犯したら、罪を犯したその日から彼は規定された刑罰を受けなければならなくて、時には国民としてのすべての資格と権利を剥奪される場合もあります。霊的に見れば私たちがそうでした。天の御国で赦されない罪を犯して、地上に追いやられて来たのです。天の民としてすべての資格と権利を剥奪され、市民権を失ってしまったのです。

しかし、この地にキリストが御自ら来られて、御自分の血を流して下さり御自分の肉で私たちのすべての咎と罪悪を赦して下さいました。死ぬしかない罪人のために、新しい契約の過越祭を通じて罪から解放される方法を用意して下さったゆえ、私たちが今日天国の国籍を回復させることができたのです。

ゆえに聖書は「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」(一テサ5:16-18)と言われました。私たちがたまに信仰が弱くなった時「感謝しなさい」という御言葉が聞き入れられずに、なぜ「いつも喜んでいなさい」という御言葉をて下さったのか理解できない時もあります。しかし、キリストが代わりに死んで下さったゆえに罪が赦され、天国の市民権を得る機会を下さったのですから、その喜びと感謝を何に比べることができるでしょうか。生活がどんなに苦しくても永遠の刑罰の場所である地獄に行くのには及びません。罪人になった私たちに天国の市民権を下さったから、いくら大変な苦難にあっても私たちはただ喜んで、感謝するのみです。

そしてもう一つ、天国の市民権を得るための必須条件があります。神様の祭りである安息日と過越祭を必ず守ると同時に、神様の御名を悟らなければなりません。アメリカの市民権を得るにもアメリカ大統領の名を問います。まして、天の市民権を得ようとする人たちが、神様の御名が分からなくていかに市民権が得られるでしょうか。ですから「わたしの民はわたしの名を知るであろう。」(イザ52:6)と仰せになりました。

私たちは常にシオンに住んで神様を悟って、神様が命じられたすべての事を守って聞き従う子にならなければなりません。このようになった時初めて、天の市民権を得て天国の国籍を獲得することができるのです。

私たちには神様が約束された天国の市民権があります。自負心を持ちましょう。神様は安息日と過越祭を私たちに許され、救い主の御名を知らせて下さいました。「あなたはわたしの民である。」と言われて確かな証印を押して下さったのです。

これから私たちが成すべきことは、天国の市民権を世界の全ての人が得るように助けることです。彼らは天国の市民権を得る方法を知りません。

私が初めて海外宣教のためにアメリカに行った時、何をどうすればよいかわからなくて困ったことがたくさんありました。そんな時は、小さなことでも教えてくれて助けて下さる隣りの人の存在がどんなにありがたいか知りません。ましてそれが、永遠の天国の市民権獲得の業に助けの手を差し延べたとしたら、感謝せずにいられるでしょうか。天国に行けば永遠にその労苦につして感謝されほめたたえられるでしょう。

栄えある天国に帰る時、天国の市民権の威力が現われるでしょう。神様の命令を守らなかった多くの人が天国の門の前で入れて下さることを哀願しても、キリストは「あなたたちのことは全然知らない。不法を働く者ども、わたしから離れ去れ」と仰せられることでしょう。その時、シオンのすべての家族は平安な心で天国の門に入るでしょう。正にわが国でありわが家なので誰も私たちをはばむことができません。

このような祝福を授けて下さった神様に感謝を献げ、この天国の市民権を渇望している大勢の「魂」を救う私たちになりましょう。東方から西方まで熱心に福音を伝えて、豊かなよい実りを結んで神様の愛と祝福を大いにあずかるシオンの家族の皆さんになられますようることができるように願います。