シオンの家族と一緒に仕事に向かう途中で、一人の女性と目が合いました。彼女が投げかけた思いがけない質問に私たちは足を止めました。
「宣教をしている方ですか?」真理を探している魂のような気がして、仕事はしばらくさておいて彼女と話をしました。「私たちは神様の教会に通っていて、天の母についての真理を伝えています」と言うと、彼女の目は好奇心に満ちた目つきに変わりました。
ちょうど家の修理をしていた彼女の夫も関心を示して、すぐに聖書の勉強をすることになりました。天の母の存在、過越祭の重要性、安息日の祝福などを聞き、聖書の秘密を理解した彼らの表情は、とても満ち足りた様子でした。長い間教会に通っていたものの、ずっと魂の渇きが癒されず、もどかしく思っていたところだったそうです。
二人はその場で今まで通っていた教会を出て、神様の教会で信仰生活をすることを心に決めました。自分たちを救いに来られた救い主を知った喜びとともに「新しい名」を受け入れた二人は「今、天の父と天の母に出会ったので天国に入ることができるという確信に満ちています」と、とても幸せそうでした。
特にリリー姉妹は、真理に対する信念が一際強かったです。前に通っていた教会の牧師がやってきて、なぜ急に教会を離れたのかと聞くと、「これ以上太陽神に礼拝する日を守りたくないですから!」ときっぱりと断るほどでした。あらゆる妨害の言葉にも決して心がぐらつかないのは言うまでもありません。
「私に何を言っても無駄です。すでにキリストについて悟ったからです。私は聖書の真理の御言葉と全ての記録を信じ、聖書の預言通りに従っていくつもりです。」
姉妹が、その日の論争で対応したという対話の内容を聴かせてくれたのですが、彼女の声は本当に堂々としていて、ただただ驚くばかりでした。
真理を悟ってから、姉妹は御言葉を伝えることに余念がありませんでした。その結果、一ヵ月も経たないうちに家族はもちろん、知人とその家族までシオンに導きました。大きな試練を通過した際にも不平不満どころか、忍耐の過程という機会を与えてくださった天の父と母に感謝し、夫を励ましました。日に日に成長していく信仰によってシオンでたくさんの祝福を積み上げていく姉妹夫婦が、福音の大きな働き手になると信じて疑いません。
姉妹夫婦の二人を見ながら、神様は本当に聖書の御言葉どおりに成し遂げられ、福音の驚くべき奇跡を引き起こされる方であることを、再度悟ることができました。私たちが知らないだけであって、世の中にはまだ神様が永遠の命を与えようと決めておかれた魂がたくさんいます(使13:47-48)。ですから私たちは「すべての民を私の弟子にしなさい」(マタ28:19-20)とおっしゃった使命に従い、誰であろうと、福音を伝えさえすればいいのです。そうした時に、リリー姉妹夫婦のような魂に出会うことができるでしょう。今日もその喜びを享受するために、力強く福音の一歩を踏み出していきます。